第399回山行記録 高見石
実施日 2011年2月26日(土) 快晴

    2011年2月27日(日) 晴れ時々曇り  参加者 8名


<1日目>

8:30 A号(神奈川チーム)、M号(東京チーム)の2台に分乗し、八王子駅北口、八王子京王ホテル前を出発。中央高速は渋滞もなく、スムーズに流れる。あまりの天気のよさに、「きょう山を歩かないのは、もったいないのではないか」という声が飛び交う。


9:55 双葉SAにてトイレ休憩&作戦会議。富士見パノラマスキー場に立ち寄り、先日中止になった入笠山を歩く案、早めに宿に着いて賽の河原まで往復する案などが出たが、時間を考慮し、断念。予定どおりサントリー白州工場に立ち寄ってから渋御殿の湯に向かうこととする。


10:50 サントリー白州工場着。見学は一昨年に続き2度目。当初、天然水<南アルプス>工場見学の予定だったが、いざ現地に着くと、う~ん、ウイスキー『白州』の試飲は捨てがたい!というわけで、今回もまた、蒸溜所見学ツアーに参加。芳しい香りが漂う中、ガイドさんの心地よい声に導かれながら見学を終え、お待ちかねの試飲タイム。『白州』十年と十二年のハイボールをいただきました。ああ、うっとり。ドライバーのOdさん、Aさん、ごめんなさーい!敷地内のレストランで昼食を済ませ、蒸溜所最上階の展望室から甲斐駒ケ岳、八ヶ岳などの山々の眺望をしばし楽しむ。


13:15 サントリー工場を出発。茅野市に入り、渋の湯へ続く道をまっしぐら。途中、今回は残念ながら不参加のTJさん御用達かつAファミリーお墨付きの銘菓『くるみやまびこ』を求めてヌーベル梅林堂へ駆け足~♪ ローソンで明日のお昼を調達して、さあ、出発。さて、道路の雪はどうでしょう?日陰に若干の雪が残っているものの、除雪の行き届いた路面はチェーンなしでなんとか行けそう。宿舎手前の坂道で、対向車を気遣ったM号が止まってしまうという若干のトラブルはあったものの、A号の応援も得て、無事通過。


15:15 渋御殿の湯着。寒さはさほど感じず、宿の周りはきれいに除雪されている。男子部屋、女子部屋それぞれで、ゴロゴロしたりお喋りしたり、もちろん温泉につかったり、のんびり過ごす。17時過ぎに早くも夕食。宿の“自販機で買った(??)”ビールで乾杯。夕食後も、マッコリ、『白州』、各種おつまみなどの持ち寄り・差し入れで、楽しい時間を過ごし、またまた温泉でからだを温め、22時過ぎに就寝。

<2日目>

7:00 朝食。天気の崩れが心配されたが、快晴とはいかないまでも、薄雲の間に青空も見られ、まずまずのお天気。気温は何度くらい? 昨年よりはぜんぜん寒くない。天候を見きわめて、本日のコースを「宿~賽の河原~高見石小屋~高見石~白駒池~賽の河原~宿」に決定。


8:20 出発。全員アイゼンを装着。お馴染みの鉄橋を渡り、登山道へ入る。気温が高いせいか、この辺りの雪は、パウダースノーとはいかず、少しシャリシャリした感じ。歩き始めてほどなく、からだがポカポカしてくる。いつもはお喋りが弾むOWCの山行だが、きょうはMリーダーも口数少なく、みな雪の感触をフルに味わうかのように、樹林帯を黙々と進む。


9:30 賽の河原。いきなり強風の洗礼。空を見上げると、かなりのスピードで雲が走っていく。雪の眩しさと風の強さに、たまらずゴーグルを着けると、黄色の窓から覗く世界はなんだか幻想的。まるでベールを被せられたかのような太陽が、流れる薄雲の向こうにぼんやり輝く。足元にはパウダースノーに刻まれた風紋。振り向けば、背後には南アルプスの山々。麓に広がるのは諏訪のまち?登っては振り返り、登っては振り返り、惜しむように景色を眺める。樹林帯に入ると風は遮られるが、油断は禁物。先頭を行くAさんのすぐ横に、雪の塊がドサッ。風にあおられて、木の枝に積もった雪が落ちるのだ。


10:20 高見石小屋着。昨年はテラスに椅子とテーブルが置かれていたのに、今年はすっかり片付けられている。雪が多いからか、風が強いからか…。一端アイゼンをはずして、小休憩。


10:35 高見石の上に立つ。浅間山がよく見える。風があまりに強くて、冷たくて、ここでの集合写真は断念。眼下に小さく白くまあるく見える白駒池。人影も見える。さて、あそこまで下りますか、どうしますか? ちょっとくじけそうな空気もあったが、「せっかくだから」と一致団結。池を目指してどんどん下る。傾斜のある下りは、軽アイゼンをつけていても、歩くというより滑り降りる感じ。


10:55 白駒池到着。高見石からは小さく見えた池も、着いてみるとかなりの広さ。「わぁ~、この上に大の字に寝たい!」とKnkさん。まずは、集合写真を撮りましょう。真っ白な背景、いいですね~。さあて、池の上を歩けるか!? 氷は大丈夫でしょうか…。体重の一番重い人から、ということで、Aさんが先頭をきってスノーシューの跡にそっと足を乗せていく。雪の隙間から覗く氷はきれいな水色。後方から「オレは行かないよ!行かないよ!」とOzさんの声。大丈夫、大丈夫、池を横断するわけじゃないから。ということで、ソロソロと回りこんで人影のない白駒荘へ。


11:20 具合よく、屋根のある東屋発見。ベンチの雪をどけて、シートを敷いて、仲良く座って、楽しいランチタイム。真っ白なスクリーンの上を雲の影がサーッと流れていく。冬の凍った湖畔もなかなかよいものです。


12:00 東屋を発ち、緩やかな上りを通って高見石小屋下の分岐まで。そこから再び賽の河原を経由して渋御殿の湯を目指す。樹林帯を抜け、賽の河原へ出た途端、ものすごい強風。きょう幾人もの人がここを通ったはずなのに、風に飛ばされた雪があっという間に踏み跡を消し、ルートがよくわからない。ときどき道を踏み外して、ボカッと足をとられる。みんな、帽子、ゴーグル、ウォーマーで完全武装。とにかく必死に前に進むのみ。誰が誰だかよくわからない。気がつくと、別の若者グループと混ぜこぜ、一緒になっていた。大変だったけど、「これぞ雪山の醍醐味!」と楽しく感じられる余裕はあった。賽の河原を無事通過すると、あとはひたすら宿を目指してまっしぐらに下山。

 

13:55、全員無事帰着。


14:15 帰りの支度を整えて、渋御殿の湯を出発。「尖石温泉・縄文の湯」で汗を流し、帰路につきました。


【感想】3年連続の高見石でしたが、今回は白駒池まで下りて、また一味違う楽しさを味わうことができました。同じ山でも、行くたび、登るたびに違う。それが山の魅力の一つですね。来期もぜひ“雪山体験”したいです。